【No.529】
ある学校に行ったとき会議室に「本校の教員目標」が書かれていた。
何項目かあったが、その中の1つに「スピード」が書かれていた。
生徒指導や保護者対応における「スピード」のようだ。
確かに「即時対応」は指導の基本である。
その場で指導することで「荒れ」を抑えることはできる。
しかし、「スピード」を求めるだけでよいのだろうか。
教員があえて介入せず、生徒同士で折り合いをつけることも学びではないだろうか。
あえて「時間が解決するもんだ」ということを経験させることは必要はないだろうか。
そこには家庭訪問も「スピード」が大事だと書いてある。
生徒が学校と距離を置いて自分と向き合う場が家庭であったらどうだろう。
急に家庭訪問をされ、自分の居場所にズカズカと入ってくる。
そうすると、今度は自分の部屋からも出たくなくなる可能性がある。
ここでもあえて「待ってみる」という選択はないだろうか。
逃してはいけないものとしては「犯罪」「人権侵害」「命にかかわること」である。
これに該当しない場合は間をおいてみるのもよいと思っている。