【No.1643】
先日ある同僚が自分より歳上の保護者との電話中に「人生の先輩」と呼んでいた。
その保護者はなかなかこちらの話が伝わりにくい保護者であった。
でも、「〇〇さんは人生の先輩ですから…」と言った瞬間から相手のトーンが変わったようだ。
その同僚は意図せず使ったようだが、これは警察官も使う手段である。
なかなか素直に自分の非を認めない歳上の容疑者に「〇〇さんは私より歳上で先輩なんですから…」と、伝えると様子が変わることがあるようだ。
自分も過去に使ったことがある。
「『先輩』という言葉には敵意がなく、一歩近づいた関係になり、言われた方は『後輩』の言うことを受け入れないといけないな」という思いにさせる力があるようだ。
だからと言っていつでもバンバン使えばいいわけではない。
相手の心が揺さぶられたときに心を込めて使う。
言葉の選び方や伝え方で状況は変化する。