【No.799】
「不要な混乱を招く教材は、作り変える」
道徳の授業づくりをしていて最近身についた視点である。
教科書に載っている文章は色んな方が携わって作られているが、フラットな気持ちで読んだら疑問だらけになることも少なくない。
「監督との関係は?」
「お母さんとの関係は?」
「女子って一括りにしているけれど、色んな子がいるはずでは?」
「主人公以外の生徒の気持ちは?」
「スポーツってポジションとか周りとの連携があるはずだけど、簡単に選手変更できるの?」
「男子がこんなことするかなあ?」
など。
でも、これって普段の生徒の見取りができてきていることにもつながるのではないだろうか。
「道徳の授業が上手な教員は力のある教員である」
と昔教えてもらった。
当時は自分の教科以外にも時間をかけて教材研究できるからすごいのだろうと思っていたが、そうではないのだろう。
生徒とはどんな存在なのかと見取る力があるからこそ、道徳の授業が機能していく。
教科化されたが、教科として捉えるだけでなく、生徒指導力向上と結びつけて考えて、教員を育てていくのはどうだろうか。
自分への期待も込めて。