2時間道徳

【No.1053】

 

今日は学年道徳を行った。

 

2時間続きで、議論し合う道徳としては初めての活動である。

 

1つのテーマを扱い、個の時間と全体の時間のメリハリをつける。

 

…ことが理想である。

 

でも、毎年最初の授業では、道徳の授業の価値を語る時間がある。

 

あえて、失敗させ、その様子を振り返りながら「個」での学びと「交流」での学びの違いとそれぞれの価値を伝える。

 

1コマ目にそれを行い、2コマ目に変化をフォローする。

 

2時間道徳は、真剣にやればやるほど大変さが増す。

 

3,4時間目に道徳を行ってよかった。

 

心地よい疲れの中、昼食をしているようであった。

 

さて、内容は「こんなときどうしよう」である。

 

題材は、宇野先生の道徳本の「誰が1番おかしいの?」を使わせてもらった。

 

中学生ということもあり、変えたところが大きく3つかある。

 

・生徒の発言を少し曖昧にしたこと

・先生の発言を追加したこと

・「どのような決め方がよいか」という発問を追加したこと

 

である。

 

1つ目は、中学生ともなると、遠回しに伝える生徒が出てきたり、角が立たないようにあえてはっきりと言わず、やんわりした表現にしたりする傾向がある。だから、言葉に曖昧さをもたせた。

「これってこういうことを言いたいんだよね」や「こういう含みがある言い方もあるのか」と気づいくかも狙った。

結論としては、狙い通りになったように感じている。議論も生徒の主張通りだけでなく、その表現をした背景まで考えていた。なかなか大人だと感じた。

 

2つ目は、解決策を考える際に、ある程度幅を絞りたかったからである。何でもできる状態よりも、学校生活をイメージして、やれる範囲で何とかしなければならない状況に追い込んだ。

これが面白い工夫を引き出した。

 

3つ目は、解決策を見い出す体験を通して、実践力につなげる種を蒔きたかったからである。生徒は必死になって納得する方法を考えていた。面白かったのは、「誰が演奏しているのかわからないようにして、クラスメイトに音だけで判断してもらう」という方法である。平等・公平であり、納得しやすいのではないかと考える生徒がいた。

また、思っていたより「じゃんけん」が多かったのにも驚いた。お互いにとことん話し合い、解決策を見出すのが苦手なのかなとも感じた。

 

「決め方」について考えるが、落選した人に配慮する生徒も多くいた。そういうことに気づける力も素敵だと伝えた。

 

今後にも期待したい。